国立新美術館、安藤忠雄展で再現された「光の教会」

 


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今は、2017年10月5日 木曜日 午前11時47分。ここは、国立新美術館の外庭、開催されている「安藤忠雄展 挑戦」を見学中。前半と後半の展示の中間点に、「光の教会」が再現された建築物があった。

光の教会"の現物は、大阪府茨木市にある「茨木春日丘教会」という、安藤忠雄設計により、コンクリート打ちっぱなしで造られた教会。

予算が限られた中で教会建築を成り立たせるために、コンクリート壁の一部を十字に切り欠いて、十字架を表現させた。当初の予算では屋根を造る費用が捻出できなかったため、施工業者などの寄付により屋根が造られたという。

実際の茨木春日丘教会では、十字架の部分にガラスが埋め込まれているため、採光はできても、風は入ってこない。安藤忠雄は、この十字架部分を素通しにしたかったらしいが、施主のたっての要望で泣く泣くガラスを埋め込んだ。

しかし、今回の再現建築では、十字架はガラス無しの素通しとなっている。安藤忠雄が十字架にガラスを入れたくなかったという話は、皆さん知っているらしく、十字架部分にガラスが入っていないことを確認する見学者が多かった。

室内の展示品は、一部を除き、残念ながら撮影禁止だったが、前半・後半ともに、なかなか気合いの入った展示で、安藤忠雄の世界を充分に堪能できる内容となっていた。